SGEC森林認証について

SGEC認証取得にいたる背景
いわき市の森林には、東日本大震災時の原子力発電所事故により、実際に放射線物質が存在しました。それにより林業・木材生産に確実なハンディがあり、このハンディを乗り越える仕組みを構築しなければ他産地との競争に勝ち目はないと考えました。
林業という産業が成り立たなくなるということは、単にそれだけではとどまらず、地域活性化の後退、やがては都市部にも間違いなく影響を及ぼすこととなります。
そこから、いわき市森林組合では、SGEC認証取得という新たな取り組みに挑戦することにしました。
SGEC認証とは
SGECとは2003年に国内の森林を対象としてできた日本独自の認証機関です。独立した第三者の審査機関が、一定の基準等を基に適切な森林経営や持続可能な森林経営が行われている森林、及び経営組織などを認証して、それらの森林から生産された木材、木材製品にラベルを貼り付けることにより、消費者の選択的な購買を通じて生物多様性の保全や、持続可能な森林経営を支援する取り組みのことです。
いわき市森林組合のSGEC計画における
基本理念・管理方針

管理方針
(1)森林管理認証による自然環境に配慮した安全施業による森林の整備、保全を通じて、
森林のもつ多面的機能を将来に渡って発揮できる持続可能な森林経営の確立を目指します。
(2)提案型集約化施業による木材生産と森林整備を推進し、国産材の利用拡大と間伐材や
林地残材の有効活用に取り組みます。
(3)山村地域社会に貢献する森林管理・地域づくりの担い手として、提案力、技術力、
経営力を高めて林業・木材産業の発展を図り、組合員林家と林業従事者の安定した収入を
確保し、定住・通勤・交流できる山村社会を実現します。
(4)健全経営を図るため、森林・林業アドバイザーと連携して、組合員へのサービス
意識、コスト意識、営業意識等の意識改革に取り組みます。
また、森林管理計画全体において、いわき市森林整備計画などの上位計画との整合を図り、法令順守に努めます。
さらに、SGEC森林管理認証取得事業体として、森林管理はSGECの持続可能な森林管理基準及びその他の要求事項に適合させ、実行するとともに、森林管理システムを継続的に改善していくこととします。
基本理念
森林・林業をめぐる状況は、林業労働者の高齢化や後継者不足、放置林の増加や境界不明
問題など解決困難な問題が山積しており、森林境界の明確化や意欲と能力のある林業事業体
への登録認定による新たな森林管理システムの取り組みなど、組合員の協同の力を結集した
森林組合の役割は、ますます大きくなっています。
森林所有者の協同組織として、組合員の福利向上を第一義とした事業展開を図る為、次の事項の実現に取り組みます。
いわき市森林組合のSGEC認証取得状況
SGEC認証地域
いわき市三和町地内11地区 計6,010.68ha

三和町

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SGEC認証材がいわき木材流通センターに並んでいる様子。
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SGEC認証材には認証材であることが明記されたラベルが貼られます。